八卦判断してると、依頼者の方の心情が八卦に表れる事があります。
昔から言われてるような「顔で笑って心で泣いてる」状態です。
八卦ではこの卦を沢水困(たくすいこん)となります。
見ての通りで、対面が外面を意味する上卦では笑顔でわらってる兌(だ)と言うのが出ていて、内心を意味する下卦では悩み苦しみまたは屍を意味する坎(かん)で出来ています。
この卦が出た人は周囲には笑顔で接していても心の中は本当に辛く苦しい状態ですから、このまま放置していれば下卦の坎、すなわち死体・屍となって自殺もあり得ますので緊急事態と考えても良い状況です。
では、その沢水困と言う苦しい状況が現在どの段階まで来てるのかを見るのが爻(こう)と言う八卦のポイントになります。
爻には初爻(一番目)から、二爻・三爻・四爻・五爻、そして最後の上爻(六番目)までの六段階があって、この様な苦しい状況の卦で初爻が出ると沢水困の入り口と見ますので「これから苦しい状況が続くの要警戒」と見ますし、最後の上爻になれば「そろそろ苦しい状況も終わりに近づいてきた」として判断します。
どんなに立派で運勢の良い人でもその人にとって一番苦しく辛い時期があるもので、沢水困は誰にでもやってきます。先日の宝塚歌劇の団員さんの自殺も、いち早く彼女の状況を判断する事が出来ればあんな事にはなってなかったでしょう。
恐らくは誰にも相談もできないくらいに追い詰められていたに違いがありません。
弱い者や抵抗して来ない者に対してハラスメントする人は、ある意味で生まれつき精神的にも性格的にも歪んでいますので、そういう人にハラスメントされると自分自身の精神も一時的に歪められて突発的に精神が崩壊し、最悪は自ら命を絶ってしまいますから、一刻も早くその状況から逃げ出すのがベストチョイスなのです。
ハラスメントする人は何らかの闇を抱えてる人で類は友を呼んで集団でやってきますから、ほんとうに危険なんです。
そんな時は、持てるものを持って今すぐ逃げるべしの、天山遯(てんざんとん)を実行しましょう。
私は八卦を兵法としても考えていて、その兵法には様々なものがありますが、籠城も撤退も立派な兵法です。
逃げるが勝ちで、生きていればいつかは反撃のチャンスもあるものです。
拙著、八卦秘傳禄には六十四卦全ての爻の様々な判断を記してあります。
人生における哲学書ですので、攻めるも逃げるも立派な兵法であると解釈して欲しいです。
吉田拓郎の「知識」
元気が出る歌です。
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